




現在の温浴事業は大きな転換点に差し掛かっているといえます。これまでは出店すれば数年間は安定して前年度実績をクリアし、目標数字を達成することがさほど困難ではありませんでしたが、近年は、開業後一年を待たずに閉店する温浴施設も出てきています。
理由はいくつか考えられます。競合店の出店であり、お客様のニーズの読み違いなどです。しかし、最も大きな理由は、時流の変化についてこられていない温浴事業者が増えているということです。競合環境やお客様のニーズが厳しくないときは、さしたる努力をせずともお客様に支持をされてきましたが、計画性がない安易な事業方針では将来の展望は望めません。
しかし2007年以降は違います。温浴のマーケットサイズは伸びますが、温浴施設数の大幅な伸びは止まり、施設数の現状維持が予想されます。つまり、『勝ち残る温浴事業者』と『淘汰される温浴事業者』の二極化がはじまります。
淘汰される温浴事業者とは、現状の客数や売上の維持が困難で、経費削減を行うことでしか事業継続をすることができなくなる縮小均衡型であり、勝ち残る温浴事業者とは時代の最先端を捉え、生き物のように進化することにより、多くのお客様に支持され、売上や利益を伸ばすことができる進化発展型といえます。
C・ダーウィンは進化論の中で「『存在し続けるための努力』に努める生物の個体のうち、最も環境に適した変異をもつ個体が生存の機会を保証される」ということを言っています。これを温浴事業に置き換えると、接客やクリンネス、販売促進についてはお客様に支持していただけるには当然な企業努力であり、その努力を行った温浴事業者のうち、時流や消費者ニーズ、競合環境の変化に対して、現段階では存在しない価値、もしくは潜在的な価値を提供し、進化し続ける温浴事業者のみ生存することができるということです。
今回のセミナーでは、日本全国に散らばっている『ネタ』や『ヒント』を温浴ビジネスチームのメンバーや独自のネットワークによりかきあ集めてまいりました。
今回のセミナーが貴社および貴団体の『勝ち残りのキッカケ』になれば幸いです。
株式会社船井総合研究所 温浴ビジネスチーム


業界を取り巻く環境
●新規出店による競争激化
●同じような施設の乱立
●異業種からの新規参入
●業種間競争・業態のボーダレス化
●原油価格の高騰
●施設・設備の老朽化
●飲酒運転取締り強化
よくありがちな温浴施設
●オープンしただけでお客様が来ると思っている
●部門別の損益がない
●チラシなどの販売促進活動がなくてもお客様が来ると思っている
●ダイレクトメールのレスポンス率が分からない
●お客様の名簿は必要ない
●追加投資やリニューアル時期・金額が決まっていない
●繁盛店や競合店の定点観察をしていない
●自分のお店のお風呂に入ったことがない
時流や業界を取り巻く環境は大きく変化しています。
この環境の変化について来られない温浴事業者は、
太古の昔に隆盛を誇っていた恐竜のように地球上から淘汰されかねません。
大きな転換点である2007年、
各業界のプロフェッショナル集合体である船井総研が
環境に適応する温浴事業の新業態とはどのようなものかをお話しさせて頂きます。

新提言1
健康ランドなどの大型新業態
〜コミュニケーションタイプ〜
お風呂はみんなで楽しめる場所ですよね!
どうせならみんなでワイワイしたいな〜
お客様とスタッフが仲良くなるのもいいし、お孫さんやかわいい動物と一緒に来てもらえれば楽しいですね。そんなお店があったら素敵ですよね!
ITの進歩や個人志向の社会になるにつれ、便利さや自由な時間と引き換えに欠落していくものが、人とのふれあいやかたらいなどのコミュニケーションです。これから団塊世代の退職によって会社というコミュニティを失う人が大量に発生し、つながりを求める人が急増することが予測されます。また、熟年離婚という言葉ができたことからも一人暮らしのお年寄りが増えることも予測されます。そこで友人や同じ趣味を持つ仲間とのつながりを再確認できるカルチャースクールなど、心地の良い自分のコミュニティづくりのための手助けが必要となってくると思われます。


新提言2
銭湯・小規模なスーパー銭湯などの小型新業態
〜メディカルタイプ〜
お風呂はリラックスできるし、汗もいっぱいかけるから、美容や健康にいいよね!
もっと本格的にお医者さんに診てもらいたいな。ここに来たら中身も外見もきれいになっちゃうお風呂ってどう?
美を追求する女性が増えています。単に長生きをしていくだけではなく、『強く美しく生きていきたい』と考えるのは自然な流れです。LOHASやオーガニックという言葉に代表されるように健康的な生活や、岩盤浴・ホットヨガをはじめとするデトックス、エステなどの美を追求する動きが活発化してきました。
そこで美容歯科や美容整形などの医療機能を導入し、心身の美と健康ならここという業態が必要となってくると思われます。


新提言3
日帰り温泉などの郊外型新業態
〜本物タイプ〜
日帰り温泉に行くなら、やっぱり大自然の中の自噴掛け流しの露天風呂みたいな人の手が加わっていないところがいいよね!
お風呂上りには敷地内にある自然農園で採れた新鮮な野菜を使った料理なんて最高!
本物の5つのポイントは『付き合うものを害さない』『付き合うものを良くする』『高品質で安全そして安心できる』『単純でしかも万能』『経済的である』です。消費行動もひと段落してきた今、安いものを数多く購入するのではなく、無添加や素材にこだわった商品が出てきました。温浴施設での本物は(自噴)源泉掛け流しや地元食材を使った料理などと考えられ、お客様が価値を見出す本物を提供できる業態が必要となってくると思われます。


新提言4
銭湯などの都市型新業態
〜コンビニエンスタイプ〜
お風呂に入りに行くついでに、食事やマッサージは当然として洗濯や公共料金の支払などもできたら本当に便利だよね!
そのまま帰って寝られちゃうもんね。でもないんだよね、そんなお風呂。
生活スタイルの変化により深夜まで働いている独身者や、高齢化の進展に伴い交通手段のない一人暮らしのお年寄りが増えてきます。そのような方々が自宅の狭いお風呂に入るよりも、ちょっとした『プチ癒し』を感じられるお風呂まで歩いて行き、そのついでにコンビニエンスストアや惣菜店、クリーニング店などに立ち寄れる利便性の高い業態が必要になってくると思われます。


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