●はじめに
2002年10月10日から7日間、国際温浴設備展と温浴施設計7施設の視察をかねて、ドイツに行ってきました。
日本の温浴ビジネスとの違いを多くの点で感じましたが、その一つにコンセプトの違いがあります。ドイツの温浴施設は「利用者のメンタルとフィジカルの良い状態を保ち、より健康的で活動的な日常生活を提供するための事業」というコンセプトで統一されていて、来館者を見ても、そのような目的で温浴施設を利用していました。
浴室内に体を洗う場がなく(浴室に入る前にスタンディングシャワーで体を洗う)、純粋に温浴効果を得る場でありながら「予防医療」といった堅苦しい感じや暗い感じではなく、積極的で明るい印象なのです。「ウェルネス」という言葉がありますが、「温浴事業=ウェルネス事業」という感が日本より強いと思います。
その他にも多くの日本の温浴文化・温浴事業との違いを観ることが出来、今後のコンサルティング活動において、多くの収穫を得ることの出来た視察旅行となりました。ここでは、一部ではありますが、写真に解説を加え、皆様に視察旅行の内容をお伝えいたします。
●温浴設備展『interbad』

<館内撮影禁止のため、2階レストランから>
世界の最新温浴設備の展示会を視察しました。「温浴事業=健康産業」という位置付けが明確に打ち出されていました。ドイツにおける温浴事業の市場規模の大きさと健康産業として社会的に貢献している事業であることの認知度の高さを実感しました。
展示してあるものでは、最新のサウナ設備(シュタインバッド、クリマサウナ・・・)に感動し、家庭用サウナの展示が多いことにビックリしました。また、フィットネス事業との垣根が無いことに日本との違いを感じました。
●ウィスバーデン『KAISER-FRIEDRICH-THERME』
バーデンバーデンと並ぶ高級温泉保養地ウィスバーデンの「カイザーフリードリッヒテルメ」を視察しました。古い建造物の中に「シュタインバッド」も含め5つの最新サウナが導入されていました。
サウナ内で談笑していたところ、50歳位のドイツ人女性に「シー」と注意されてしまいました・・・。
●バッドクラインナッハ『BADERHAUS』

<ロウリュサウナ>
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<水晶サウナ>
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<源泉の前にて>
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ミシュランの本社工場から車で10分位の位置にある音楽ホール・ホテルと併設された(本場ドイツではこの複合体を「クアハウス」と呼ぶのですね。)リゾート感覚溢れる施設でした。
45℃から90℃のサウナが全9個、(最近日本でも増えてきた)水晶のサウナ・ハマーム・クリマサウナ・テルマーレなどがありました。
中央に大きなプール(機能は水風呂)、プールを囲んでデッキチェア、プールを上から眺める位置にレストランがありました。
●ガッケナウ『ROTERMA』
バーデンバーデンから約20キロ、ダイムラークラスラーの最も古い工場のあるガッケナウにある明るくて健康的な施設でした。(写真に残せなかったのが残念ですが)
屋外にある「洞窟(冷温)サウナ」「直径3mのサウナストーンの上にシャワーを落とし、上がったアロマスチームを天井に設置したファンが拡散させるサウナ」といった演出効果抜群のサウナに入った後、森に囲まれた屋外のガーデンチェアでのんびり体を冷ますひと時はここでした味わえないものでした。

<ガッケナウのホテル>
ホテルの客室で耳を澄ませると、聞こえるのは鳥のさえずりと風の音だけ、というドイツの田舎町のロケーションを存分に楽しむことが出来ました。
●バーデンバーデン「フリードリッヒ浴場」「カラカラテルメ」

<フリードリッヒ浴場>
フリードリッヒ浴場は「54℃のサウナに10分」⇒「68℃のサウナに5分」⇒「48℃のスチームに5分」⇒「ボディーマッサージ10分」⇒「48℃のスチームに5分」⇒「36℃の浴槽に10分」⇒「34℃の浴槽に15分」⇒「28℃の浴槽に5分」⇒「30分の睡眠」というプログラムになっていました。
あまりの夢ごごちに気持ちよくなって(睡眠のあとで寝ぼけていたこともあり)財布を脱衣ロッカーに忘れてしまいました。翌日、中身が抜かれた状態で財布だけ出てきましたが、かなり高い入浴料になってしまいました・・・。
カラカラテルメは日本でも同じような施設は出来ていますので、ハード的にはそれほどビックリすることはありませんでした。
●バーデンバーデンにて

<通訳さんと一緒に>
ブランドショップの並ぶバーデンバーデンの通りにて。高級温泉保養リゾートは日本の湯治場的なイメージとはかはかけ離れていますね。
この夜はカジノを楽しみました。(消えた財布の中身をカジノで復活させようともくろんだのですが…。)
●シュツットガルト『SCHWABEN QUELLEN』
シュツットガルトのビジネスセンター街の中にある先進的な施設でした。
サウナは全14個、五感を刺激するあらゆるパターンのサウナがありました。音楽は「ジャズ」「インストゥルメンタル」「鳥のさえずりなどの環境音楽」、香りは「柑橘類系」「ラベンダー」「リフレッシュ」「甘いフルーツ」など、視覚的には、ライティングの工夫や壁画など、 又、翡翠やアメジストなど遠赤外線・マイナスイオン効果がある宝石や石を置き、室内が爽やかな空気になる工夫が施されていました。(持ち出す人はいないのかな、とちょっと心配になりました。)
●シュツットガルト〜バーデンバーデン間の車窓にて

<列車内レストランにて>
まさに「世界の車窓から」の世界でした。
この日は視察最終日、ブドウ畑などドイツの田園風景を楽しみながら、(いつのまにかミネラルウォーター代わりになっていた)ドイツビールを片手に「ドイツ温浴ツアー」について総括していました。